睡眠の効果・効用① 疲労回復・ストレス解消・病気予防・記憶の定着・アンチエイジング

睡眠の効果・効用 疲労回復・ストレス解消・病気予防・記憶の定着・アンチエイジング

「睡眠」にはどんな効果、効用があるのでしょうか?
順に詳しく見ていきます。

 

身体の疲労回復

人間にとって欠かせないものの一つが睡眠です。
どんな元気な人でも、どんなに若くて体力がある人でも寝ずに生きていける人はいません。
若ければ1日や2日寝ないても活動できますが、1週間続けて寝ないで活動するのはほぼ無理です。
 

天台宗の総本山・比叡山の「千日回峰行」の中に9日間断食不眠の難行という特殊はものはありますが、普通の人はせいぜい2・3日の不眠が限界です。
 

それ以上寝ないで生活すると、どこかにその無理が影響します。
最も強く影響が出るのが、肉体疲労でしょう。
 

睡眠の効果・効用の第一はなんといっても、肉体の疲労回復です。
 

ぐっすりと十分な睡眠をとった次の朝は、すっきりと目覚めることができるという経験は、多くの人がしているでしょう。
逆に睡眠時間が短くて目覚めたときは、前日までの疲れがなかなか取れないものです。

睡眠によって肉体の疲労が回復するという経験は、万人が経験していてその経験則から理解していることです。
 

睡眠は体のメンテナンスをする時間です。
睡眠中に成長や創傷治癒、肌の新陳代謝などが行われています。

ですから、十分な時間、質が高い睡眠が取れれば傷ついた身体は、確実に疲労回復していきます。
 

肉体の疲労回復という点において、睡眠以上のものはないと言っても過言ではないでしょう。

 

脳の疲労回復

睡眠をすると、身体が休まるのは万人が体験していることでしょう。
1日活動し夜になり疲労でそのままベッドにダウン。
ところが、一晩ぐっすり寝ることで、翌日には前日の疲れがなくなっているものです。
 

しかし、身体が疲れているときは脳も同時に疲れていることがあります。
脳が疲れているから、身体が疲れることもあるのです。

睡眠は身体だけではなく、脳も休めることになるのです。
 

そもそも睡眠不足になるとちょっとしたことでもイライラしたりするものですが、それは身体が疲労しているからなるわけではなく、脳が疲労するから精神的に不安定になるものなのです。
 

人は目覚めている時、脳の体温中枢の働きにより、身体は一定体温を保とうと働きます。
ですが眠ると体温は下がります。
体温が下がると脳を休める効果があるのです。
 

脳は体の全酸素供給量の20~25%を消費すると言われています。
そのため、血流が悪くなると脳が疲労するようになります。
 

眠ることで体温が下がると、体内を循環している血液の温度も下がります。
その結果、冷えた血液が脳内を流れることになります。
そのため、脳の疲労回復になるわけです。
 

脳を休める、脳の疲労をとるためにも、質の良い睡眠が最も大切なことになるのです。

 

ストレス解消

多忙な現代人は多くのストレスに囲まれて生活しています。
特に日本人は、その傾向が強いでしょう。

その心の疲れ、ストレスを解消するのに睡眠は大きな役割を果たしています。
 

よく例え話として、「嫌なことでも寝て起きたら忘れている」という言い方をしますが、これは単なる比喩や気休めではなく、実際、睡眠中にストレスを受け疲れた脳や体を休ませることができ、結果的にストレスを軽減、解消することに睡眠は一役買います。
 

逆に、睡眠が慢性的に不足すると、ストレスがたまり、うつ病をなどの精神疾病などを発症することにもつながります。
アンケートサイト「みんなの声」のアンケート調査結果をご紹介します。

調査テーマは「ストレス発散の方法は何ですか?」、1万5990人を対象に行われました。(調査期間:2014年9月14日~2014年9月28日)
 

「ストレス発散の方法は何ですか?」

1位 寝る:15.0%
2位 買いもの:13.3%
3位 誰かと話す:12.0%
4位 お酒:11.1%
5位 特にない:8.0%
6位 カラオケ:7.7%
7位 音楽を聴く:6.4%
8位 運動をする:4.2%
9位 ゲーム:3.4%
10位 動物に触れる:3.1%
 

1万5990人のストレス解消法1位は「寝る」ことでした。

 

病気予防

睡眠と生活習慣病の発症には、深い関わりがあることが分かっています。
 

生活習慣病患者に、睡眠時無呼吸症候群や不眠症患者が多いことが以前から知られていました。

その後の多くの研究によって、睡眠障害が生活習慣病の罹患リスクを高め症状を悪化させることや、その発症メカニズムが徐々に明らかになりつつあります。
 

他にも、十分な睡眠時間をとっていない中高年では、高血圧になる可能性が高くなるという調査研究が米国で発表されています。

この研究結果によると、5年間で睡眠時間が平均1時間少ないと、高血圧になる危険が37%高くなるという結果になったそうです。
このように、睡眠と病気には大きな関係があることが分かります。
 

睡眠時に骨髄では白血球、赤血球、リンパ液などが生産されます。
また、睡眠時には血行が促進され、病気や病原体への抵抗力や免疫力を高める働きもあります。
 

また、睡眠中は血行が良くなることで常に動き続けている心臓の負担を下げ、心臓を休ませることにもなります。
 

質が高い十分な睡眠をとることで、体内では新しい血液を作り、代謝を促す成長ホルモンが分泌され、心臓も休ませることができるので、様々な病気の予防、さらには病気の快復にもなるのです。

 

記憶の定着

睡眠と記憶には深い関係があると言われています。
 

科学雑誌「サイエンス」誌にカナダ・マギル大学のシルベイン・ウィリアムズ博士らが行ったマウス実験結果が掲載されています。

その実験結果によると、脳が活動している浅い眠りのレム(REM)睡眠時が記憶に非常に重要な役割を果たしていることが分かったそうです。
睡眠中に脳内では、記憶の定着が行われていると考えられています。
 

人間は睡眠中にノンレム睡眠とレム睡眠を約1時間30分ごとに繰り返しているわけですが、一般的にはレム睡眠、つまり夢を見ているときに記憶を整理・定着させていると言われています。

扁桃体が重要と判断した情報は、海馬によって「重要なもの」として選り分けられます。
そしてその後に側頭葉などへと長期記憶として蓄えられます。
 

短期記憶から長期記憶への変換は、睡眠中に行われます。
ですから、学生時代に試験勉強のための一夜漬けや徹夜で勉強した経験がある人は多いでしょうが、実は一夜漬けや徹夜では睡眠が取れていないため、ほとんど記憶できないということになるわけです。
 

睡眠中に記憶が定着されるのであれば、寝る前にしっかりと勉強をしてから睡眠もしっかり取ることが、寝る前に勉強した内容を定着させる効果があるということになります。

 

アンチエイジング効果

人間は加齢と共に「成長ホルモン」が減少します。
その不足分を補う意味でも、実は睡眠がある重大なホルモンを分泌させる働きがあることが分かっています。
それが「メラトニン」です。
 

睡眠中には、睡眠のリズムを司る「メラトニン」というホルモンが分泌されます。

メラトニンは、朝に太陽の光が目に入ってから約15時間後に分泌される性質があります。
ですから、人間は夜になるとメラトニンが分泌されることにより眠くなるのです。
 

メラトニンには、このような睡眠促進作用や、生体のリズムを調節する働きがあります。
そして、メラトニンには酸化を防止する効果(抗酸化作用)があります。
 

つまりメラトニンには、老化防止(アンチエイジング)の働きがあるわけです。
さらに成長ホルモンを促進する働きもあるとされています。
ですから、夜眠らず睡眠不足の状態というのは、アンチエイジングの大敵と言えるでしょう。

 

また、睡眠には美肌効果もあると言われています。

睡眠と美容には関係があるのか?
答えは「YES」です。
睡眠中には色々な「ホルモン」が分泌されていることが分かっています。
 

その中でも「成長ホルモン」が美容と大きく関係しています。

成長ホルモンが分泌されることによって、体の成長が促され、さらに新陳代謝が活発になることで肌の状態が改善される、つまり「美肌」につながっている。
ということです。

また、睡眠中に発生する睡眠物質には、活性酸素を分解する働きがあります。
 

その結果、体内の活性酸素が除去され、ストレスの原因物質も除去され、免疫力が高まる働きがあります。
ただし、長く寝れば良いというもでもなく、適度な睡眠時間が理想的です。

 

以上、睡眠の効果・効用について見ていきました。
 

理想的な睡眠を維持することは、心身の健康に大きな影響を与えます。
 

良い睡眠をとりましょう。

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